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このブログは「2ちゃんねる」の「ニュー速vip」に投稿される「ブーン系小説」について気ままにまとめたり、感想などを書いたりするブログです。
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1 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:40:17.55 ID:vMZxu9le0
「プロローグのプロローグ」

―怪盗
科学が発達した現代において、その言葉はあまりにも陳腐であり、そして幻想的であったが少年は構わなかった。
少年にとって怪盗とは、夢であり、希望であり、そして憧れだった。
幼い頃に呼んだ「怪盗ルパン」
少年にとってその本との出会いは自分の人生のターニングポイントであったと言っても過言ではなかった。
自分も怪盗になりたい。
いつしか少年は思い始めた。
4 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:41:59.36 ID:vMZxu9le0
自分も怪盗になって探偵を、警察を、世間をあっと言わせてみたい。
それが少年の夢だった。
しかし、その夢には欠陥があった。
「自分が盗みをはたらけば働けば誰かが悲しんでしまう。」
盗むと誰かが悲しむ物、つまりそれほど大切な物を盗むのが怪盗という職業なのだが少年はそれが嫌だった。
自分は人を悲しませることが出来ない。
怪盗という職業を望み、そして誰にも悲しませたくさせたくない。


6 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:42:42.72 ID:vMZxu9le0
そんな矛盾した思いを持つのも幼き故の過ちだった。
いつしか少年は叶わぬ夢を持ち続けたまま大人になった。
平凡な生活と平凡な毎日。
自分の夢とはかけ離れた生活の中、大人になった少年は、彼の人生を変えるある人物に出会ったのである。




7 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:43:09.03 ID:vMZxu9le0


「プロローグ」
(;^ω^)「・・・誰ですかお?」
大人になった少年、ブーンは少し驚き、そして興味と不安の目で訪ねた。
( ゚∀゚)「俺か?・・・俺は怪盗さ」
それは、お世辞にも感動の対面といえない、奇妙で不思議で、そして少し情けない出会いだった。





8 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:44:17.96 ID:vMZxu9le0

「怪盗ブーン」

桜が艶やかに舞う季節、春。
ブーンはいつものように仕事を終え、いつものように帰宅した。
その日は普段と変わらない平凡な一日だった。
いつものように出勤し、いつものように上司に叱られ、いつものように帰宅する。
何の変哲のない一日を終えようとして自宅の玄関を開けたとき、それは起こった。
ブーンの目の前にはいつもと違う光景、見知らぬ人物がいたのだ。




9 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:45:58.69 ID:vMZxu9le0
初めこそ空き巣かとブーンは思ったが、その人物の服装が一般人とも空き巣とも違う奇抜な服装だったため、彼はその考えを打ち消した。
―黒いマントとシルクハット―
これでもかと言うほどの奇妙で目立つ格好をしたその人物は、ブーンが長年憧れていた人物そのものであった。
(;^ω^)「・・・誰ですかお?」
―まさか―
ブーンは混乱した。
それは非日常の世界に飛び込んだからでも不法侵入者と鉢合わせたからでもない。
目の前に、自分の目の前に憧れの人物、怪盗がいたからだ。


10 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:47:24.41 ID:vMZxu9le0


( ゚∀゚)「俺か?・・・俺は怪盗さ」




11 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:48:24.84 ID:vMZxu9le0

男のその言葉には、不思議と驚かなかった。
(;^ω^)(あんな服装じゃ、誰だって怪盗とわかるお)
ちなみにマントとシルクハットの組み合わせは別に怪盗だけではない。
英国紳士や手品師、魔術師なども同じファッションをする、かもしれない。

12 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:49:09.25 ID:vMZxu9le0
だからと言ってブーンの家に彼らがいてもおかしくないかと言えば、怪盗並におかしいが。
憧れの人に会えた喜びと感動と興奮と、ほんの少しの疑問を抱えはブーンはしばらくその感情に浸っていたが、ふと我に返ると、慌てて思った。
―なぜ俺の家に?―
一般人なら、男の正確な素性を第一に考え、第二に百当番を考えるのだが彼は違った。

13 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:50:11.09 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)(俺の家に何か盗まれる物でもあったっけな・・・?)
一生懸命思案しているブーンを横目に、自称怪盗の男は頭をかきながら言った。
( ゚∀゚)「どうもこのご時世、怪盗を信じてないヤツが多いんだよなぁ・・・俺が怪盗と名乗っても笑って精神病院すすめるか、可哀想な顔して警察呼ぶか・・・そんなヤツしかいねぇよ」
突然男が話しかけてきたので驚きながらブーンは答えた。
(;^ω^)「そんなことはないお!?俺は貴方のことを信じるお!」


15 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:51:58.97 ID:vMZxu9le0
我ながらおかしなことを言うとブーンは思った。
この科学が発達した今、怪盗という陳腐な生き物はすでに滅びたというのに・・・
それは、そんな絶滅した生物を崇める自分や男を自嘲するものでもあった。
そんなブーンの思惑などつゆ知らず、男はブーンの言葉を聞くと嬉しそうに話した。
( ゚∀゚)「そう!それだよ!この広い世の中にはあんたみたいな怪盗を信じる馬鹿どもが沢山いる!それだけで良いんだよ!それだけで俺みたいな馬鹿は勇気付かれる!やってて良かったって思えるんだよ!」
だんだんと男の目に狂気が映るのを確認したブーンは内心焦りながら話題を変えることにした。


16 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:52:47.99 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「そ、それより何で俺の家にいたんですお・・・?」
すると男は悪戯が見つかった子供のような顔をしながらいった。
(;゚∀゚)「それは残念ながら言えない・・・強いて言うならある依頼主からの依頼でね。君には内緒で君のことを調べていたんだけどね・・」
どうやら運悪く見つかってしまったようだ。


18 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:53:20.56 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「………」
(;゚∀゚)「君の家は怪盗関係の資料が沢山あるね。思わず見とれしまって…怪盗として失格だな…」
(;^ω^)「そんなこと…」


19 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:53:46.54 ID:vMZxu9le0
ない、と言おうとしてブーンは言うのをやめた。彼は人の家に不法侵入した。そして家の住人に見つかってしまった。
それは人間としても怪盗としても最悪だった。
(;^ω^)「………」
言いかけて止めてしまったブーンを見て、男は少し考えて言った。
( ゚∀゚)「…君は怪盗が好きかい?」


21 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:55:02.84 ID:vMZxu9le0
( ^ω^)「・・・ッ!?」
その言葉はブーンの眠っていた少年の心を呼び起こした。
( ゚∀゚)「ああ、別に深く考えないでいいよ。あんまたいした質問ではないし。」
( ^ω^)「・・・・・」
( ^ω^)「…憧れているお」


24 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:56:09.65 ID:vMZxu9le0
好きかどうかではなく、憧れてると答えたブーンを心底楽しそうに眺める男。
それはまるで出来の悪い生徒が初めて先生の前で答えを導き出した、そんな微笑ましい風景だった。
( ゚∀゚)「そうか…憧れてるか…」
( ^ω^)「………」
( ゚∀゚)「だが憧れるだけでは何もならないぞ」
(;^ω^)「それは…」


26 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:56:59.68 ID:vMZxu9le0
わかってる。できることなら自分も怪盗になりたい。
それと同時に怪盗なんてものは、もうこの世界には存在していない、そんな二つの思いが頭の中をよぎる。
(;^ω^)「・・・・・・」
黙ってしまったブーンを見て男は煙草を取り出し、そして懐かしそうに言った。
( ゚∀゚)「俺も怪盗に憧れてな…気がついたら…さ」
(;^ω^)「…何かあったんですかお?」


28 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:58:14.62 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「何もないさ。気づいたらいてもたっていなくなって怪盗になっちまった。」
まるで、衝動買いをしてしまったことを話すような気軽さで男は語った。
( ゚∀゚)「つらくは、なかった。俺は怪盗になりたかったからな。」
遠い記憶を思い出してるのか懐かしそうに男は煙草をふかしながら言った。
( ゚∀゚)「…お前も怪盗になってみたらどうだ?」


29 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 20:59:09.08 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「…え?」
本当に気楽そうに男は言ったが、ブーンにとっては聞き捨てならなかった。
( ゚∀゚)「別に世の中の秘宝を盗めと言わない。…世の中の価値のない物、盗んだ方がよい物を盗むんだ。そして最後には被害者も、警察も、マスコミも、話を知った少年も、誰もが笑顔になる、そんな事件を起こしてみないか?」
(;^ω^)「………」
ブーンにとってその話はあまりにも魅力がありすぎた。そしてそれ故に彼は躊躇した。


30 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:00:02.36 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「そんなうまい話は…」
そう、そんなうまい話などあるわけがない。
怪盗が盗みをはたらいて、笑顔にするなんてありえない。
自分が少年だった頃の悩みを簡単に解かれては困る。
そうブーンは思った。


33 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:00:53.82 ID:vMZxu9le0
そんなブーンの表情を読み取ったのか、男は楽しそうに言った。
( ゚∀゚)「そう!盗んで笑顔にするなんて無理だ。君はそういいたいのだろ?たしかにそうだ!そんなこと不可能だ!!!」
(;^ω^)「・・・・・」
( ゚∀゚)「でも君は忘れてるよ…」
(;^ω^)「………?」


34 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:03:16.21 ID:vMZxu9le0



( ゚∀゚)「…怪盗に不可能はないんだよ!」





35 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:03:38.71 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「………ッ!?」
( ゚∀゚)「怪盗は、夜の闇に浪漫を感じるかぎり、決して、決して不可能なんて言葉は存在しないんだよ!」
(;^ω^)「・・・・・」
( ゚∀゚)「キミが今まで得た怪盗の知識の中で、偉大なる怪盗は果たして不可能という言葉は存在したかね?物を盗めず哀れに逮捕された無様な怪盗は存在したかね?」
(;^ω^)「・・・・・」


37 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:04:46.78 ID:vMZxu9le0
答えは否だった。
実際にはそのような怪盗もいたかも知れない。
多種多様ある推理小説の中にはそのような場面が描かれていた物もあるかも知れない。
だかブーンにとってそのような、盗みを失敗して警察に御用になる怪盗など存在しなかった。
ブーンにとっての怪盗は、不可能なことなどない、どんな獲物でも100%盗みを成功させる、そんな存在だった。
だがそんな怪盗など空想・・・いや物語のなかでの怪盗でしかいない。


38 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:05:51.01 ID:vMZxu9le0
ブーンは思った。
現実の、この世界での怪盗なんか・・・
そんな御伽噺のような怪盗なんて存在しない。
幼い頃に完結させた自分の考え。
この二つの矛盾した思いがブーンの頭の中で葛藤する。


39 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:06:52.11 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「…それなら、それなら証拠を見せてくださいお…怪盗に不可能がないなら、俺の何かを盗んで俺を笑顔にしてくださいお!」
ブーンにとって、長年の悩み、怪盗に不可能はあるのか否か、物を盗んでも誰も悲しませない、むしろ幸せにできる、そんな怪盗が存在するかどうかの答えをこうも簡単に解かれるのは嫌だった。
…自分が悩み悩んで過ごしてきたこの二十数年間が無駄に見えてしまうからだ。
だからこそ男の魅力ある話を信じたくなかった。


40 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:08:42.25 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「…ときに君は好きな人はいるかい?」
(;^ω^)「…は…?」
突然男が話を変えてきたのでブーンは上手く答えられなかった。
( ゚∀゚)「そして、その好きな人は君の幼なじみだろ?」
(〃^ω^)「…そ、そんなの今の話に関係ないお!」
そういいながらもブーンの頬は少し桜色に染まった。


41 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:10:18.39 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「…ふぅん…」
たしかにブーンは、幼なじみであるツンの事が何年も前から好きだった。
だか異性と接するのが下手なブーンは彼女と付き合えることもなく今に至ってる。
(♯^ω^)「にやけてないでさっさと盗んでみろお!」
内心、男に自分の恋愛事情を見破られてドキドキしているブーンはなんとしても話を元に戻したかった。


44 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:11:25.74 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「まぁそう急くな。」
あくまでノンビリとした男。段々とブーンは苛ついてきた。
( ゚∀゚)「…さて、君は先程何故俺がこの家にいるかを聞いた。」
(♯^ω^)「………」
( ゚∀゚)「本当は依頼主が許可しない限り仕事内容は喋ってはいけないのだが、実は君の素行調査並びに趣味等を調べていたんだ」
(♯^ω^)(なら喋べるなよな!)
ブーンは心の中で突っ込んだ。


45 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:13:08.48 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「何のためにしたかって言うと、盗みを働くための下準備だな」
(;^ω^)(…ん?)
今の男の言葉にブーンは一抹の不安を覚えた。
(;^ω^)(…俺って何か恨まれることしたっけな?)
どうやら誰かに盗みの依頼をさせられたようだとブーンは思ったがあいにく思い当たる節がない。

46 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:15:12.27 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「実は、な。お前の好みの女性は一体誰なのかを調べたんだ。」
(;^ω^)「…ッ!?」
( ゚∀゚)「偶然、君の部屋にあった写真立てを見つけたんだが…君はその子が好きなんだろ?」
(;^ω^)「………」
( ゚∀゚)「無言は肯定ととらえるよ」
(;^ω^)「…だとしたらどうだっていうんだお!?」


47 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:16:58.30 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「やっぱり好きなのか…まあ俺も八割型信じてだからこそあんな質問したんだが」
(;^ω^)「だからそれがどうしたって言うんだお!?」
( ゚∀゚)「簡単なことだよ。君が好意を抱いている女性、ツン君が私の依頼主なんだよ」
(;^ω^)「…な…」
( ゚∀゚)「驚いたかい?」
(;^ω^)「…え…いや…でもなんで…?」


49 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:19:04.39 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「彼女には婚約を迫っている男性がいてね。家柄も容姿も性格も何においても人並み以上の好青年さ。彼女もまんざらでもないらしい」
(;^ω^)「…え?」
そんなこと初めて聞いたとブーンは思った。
( ゚∀゚)「そんな彼女を唯一婚約から引き留めている存在がブーン君、君なんだよ」


50 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:19:54.41 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「…」
( ゚∀゚)「彼女も昔から君に気があったようで、だけどなかなか言い出せない。君もイマイチ、ただの幼なじみなのかそれ以上の存在なのか、よくわからない行動ばかりする。」
( ゚∀゚)「そんなこんなで彼女にも結婚と言う時期が来た。相手は生涯連れ添う男性として申し分ない男性。だが彼女の頭の片隅にひとりの幼なじみ」
( ゚∀゚)「そこで彼女はひょんなことから知り合った俺に依頼をした。私の幼なじみの好きな女性をしらべて、できれば」


52 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:20:30.54 ID:vMZxu9le0

( ゚∀゚)「彼の心を盗んでくれってね」



53 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:21:51.77 ID:vMZxu9le0
(;^ω^)「………」
( ゚∀゚)「さて、話を元に戻すが、君の好み、もとい好きな異性は把握した。」
(;^ω^)「………」
( ゚∀゚)「もし仮に私が君の心を盗むのに失敗したら、彼女はその男性と幸せになるだろうね」
(;^ω^)「………」


54 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:23:42.16 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「さて、私は君のハートを盗みたいのだがそれは不可能なことかね?」
(;^ω^)「………」
( ゚∀゚)「人の心なんて盗むのは不可能と否定するかね」
( ゚∀゚)「もし君がそう思うなら私は言うよ。怪盗と言うプライドをかけて」


55 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:24:16.83 ID:vMZxu9le0


( ゚∀゚)「怪盗に不可能はないのさ!」




56 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:25:02.73 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「君はもう答えはでているのだろう?」
(;^ω^)「…」
( ゚∀゚)「怪盗である私に君の心を盗ませるのか、それとも万能でない怪盗が盗みに失敗し、そして君の幸せを逃すのか」
( ^ω^)「…」
ブーンは考えた。
今までの人生のこと、少年時代の自分のこと、ツンのこと、怪盗のこと。


58 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:26:04.67 ID:vMZxu9le0
様々な思いが一瞬にして頭に駆けめぐる。
何時間あってその思いは上手くまとまりそうもない。
だけど彼は考えた。
この一言がもしかしたら自分の人生を変えるかも知れない。
だからほんの一瞬だけでも彼は考えた。


59 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:26:41.57 ID:vMZxu9le0
( ^ω^)「…ふぅ…」
そして一呼吸おいてブーンは答えた。
( ^ω^)「俺は誰もがあっと言うような大怪盗に憧れていたお。でも今日会ったのは勝手に依頼主や依頼内容をバラす不法侵入のコソ泥。」
( ゚∀゚)「…なっ…!?」
( ^ω^)「でもいつの間にか、俺の大切な物は盗まれてしまったお。」
( ゚∀゚)「…」


61 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:28:38.35 ID:vMZxu9le0
( ^ω^)「俺に見つかったのも、俺の性格を調べてこういう状況にもってきたからなんだおね。」
( ゚∀゚)(それは本当に俺の凡ミスなんだが…)
( ^ω^)「いつからだっけな…怪盗になるって夢をあきらめたのは…いつからだっけな…夢には限界あるって思いこんだのは?」
( ^ω^)「もう一度聞くけど、怪盗には本当に不可能はないのかお?」
( ゚∀゚)「あぁそうだ。夜の闇に浪漫を感じる限り怪盗はどんな不可能も可能にできる。」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「…」
( ^ω^)「あんたは依頼主や依頼内容を簡単にバラす陳腐なコソ泥だけど」


62 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:29:11.08 ID:vMZxu9le0

( ^ω^)「立派な怪盗だお」



63 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:30:01.09 ID:vMZxu9le0
いつの間にかブーンの目には忘れられた子供の時の輝きがあった。
(〃^ω^)「俺の負けだお。俺の心、ツンが好きだという気持ちは盗まれることにするよ。」
赤面しつつブーンは言った。
( ゚∀゚)「今日の所は俺が責任持って君の心を彼女の所まで盗むが、いつかは自分で届けるんだぞ。自分の心を。」
優しそうに言う男にブーンは微笑みながら言った。


66 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:31:16.92 ID:vMZxu9le0
( ^ω^)「いつかと言わず今すぐ行くよ。それこそ怪盗であるお前より早くね。」
( ゚∀゚)「…は?」
( ^ω^)「怪盗に不可能がないのなら俺より早く彼女に俺の気持ちを伝えられるよね?」
そう言うと同時にブーンは玄関を飛び出した。
まるで仕事の疲れが残ってないかのように。
( ゚∀゚)「…な…ちょっと、待って…!?」


67 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:31:48.35 ID:vMZxu9le0


桜が艶やかに舞う季節、春
すっかり日が来れお月様が顔を出す時間帯にスーツを着くずした若い男とマントとシルクハットととい奇抜はファッションをした男が人目もくれず楽しそうに走っている。彼らの目にはまるで不可能などないのかのように。


70 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:32:40.40 ID:vMZxu9le0
「エピローグ」

( ^ω^)「…はぁはぁ…」
肩で息をした一人の男が玄関の前にいる。
( ^ω^)「………」
深呼吸し、息を整えて彼はインターホンを押す。
『ピンポーン』


72 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:33:49.02 ID:vMZxu9le0
もう後戻りはできない。彼は思った。
ξ゚⊿゚)ξ「はーい、どちら様ー?」
いや、後戻りなどできてもしない。彼は思った。
( ^ω^)「………」


73 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:36:12.05 ID:vMZxu9le0
彼女がくる。
彼はもう一度深呼吸をする。
ξ゚⊿゚)ξ「…あ、ブーン…」
彼女が玄関を開け彼を見つける。
(〃^ω^)「…あのさ、ツン…」
赤面しながらも断固たる決意で言い出す彼。
それに伴い彼女も真剣な顔になる。
ξ゚⊿゚)ξ「…なに?あらたまって…」


75 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:37:32.27 ID:vMZxu9le0
簡単な一言。
その一言が今まで言えなかった。
ても今日は、今日こそはこの一言を彼女に伝える。
彼の思いを。


76 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:38:12.78 ID:vMZxu9le0


( ^ω^)「…ツン、君が好きだお。俺と、結婚してくれお。」




77 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:38:46.77 ID:vMZxu9le0

「エピローグのエピローグ」

( ゚∀゚)「…思ったんだ」
男が呟く。
( ^ω^)「…何を?」
傍らにいたもう一人の男が聞き返す。
( ゚∀゚)「…世の中、完璧ってないものだって」
( ^ω^)「…」


78 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:40:25.46 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「どんなに完璧に近くても、そこには必ず穴があって、決して完璧ではないって」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「どう思う?ブーン君?」
( ^ω^)「…それは、ツンに俺の思いをつげるのを負けた言い訳ですかお?」
( ゚∀゚)「いや、それはないね。あの場合、君が直接思いをつげた方が彼女も嬉しいだろうと思った私の優しさだね。」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「…」
( ^ω^)「…」


79 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:41:10.54 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「…俺も完璧な怪盗じゃないんだ」
( ^ω^)「…?」
( ゚∀゚)「完璧な怪盗じゃないからつまらないミスもするし、君にも負けたりする」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「私は完璧じゃない。だからまだ不可能な事だって沢山ある。だからこそ完璧な怪盗になる夢がある」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「…いつか不可能を可能にする怪盗に、完璧な怪盗になるために私は毎日を生きている。」


80 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:42:19.58 ID:vMZxu9le0
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「初めはできなくてもいい。不可能な事ばかりでいい。でもそこから可能どする事はできる。」
( ^ω^)「…」
( ゚∀゚)「…」
( ^ω^)「…俺にも、怪盗はできますかお?」
男の質問にもう一人の男は少し考えそして諭すように言った。


81 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:42:57.34 ID:vMZxu9le0
( ゚∀゚)「…君は怪盗が好きかい?」
( ^ω^)「…」
一呼吸おき彼は答える。
( ^ω^)「好きです。そして、怪盗になりたいです。」
( ゚∀゚)「だったら…」



82 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:43:44.23 ID:vMZxu9le0

( ゚∀゚)「君も立派な怪盗さ」



83 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:44:17.81 ID:vMZxu9le0



84 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:48:15.44 ID:2uKzBngRO


85 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:50:44.93 ID:vMZxu9le0
ありがと


86 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:51:07.24 ID:pc1ZuQ0IO
乙。良い感じに収まってよかった

87 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:53:05.96 ID:hiEo8lUm0
乙!

88 名前:以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします。[]:2007/11/12(月) 21:57:37.15 ID:HSEqVm54O
乙 面白かった
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